大阪中之島美術館にて開催されていた『ロートレックとミュシャ パリ時代の10年』を観ました。
同じ時期に、同じ場所で活躍していたロートレックとミュシャの展覧会です。
前回はロートレックのポスターを紹介しましたが、今回はミュシャの気になったポスターをご紹介!
前回の様子はこちら。
アルフォンス・ミュシャのポスターたち
ミュシャといえば精密で美しい絵柄ですよね。
まずはミュシャが大人気になるきっかけとなった劇場のポスター。
ロートレックもミュシャも1枚目のポスターで大人気になり、大スターになっているんですね。
一番上には演劇のタイトル「ジスモンダ(Gismonda)」と書かれています。
その下には“SARAH BERNHARDT”と書かれていて、これは主演女優サラ・ベルナールの名前。
サラ・ベルナールはこのポスターをすごく気に入って、これ以降はミュシャと独占契約を結んでいます。今回の展覧会にもサラ・ベルナールの劇場ポスターがたくさん展示されていました。
タイトルや主演女優、シアター名といった情報が、まるで装飾のように描かれていて、公演ポスターとしては美しすぎます。
次は『モナコ・モンテカルロ』。
なんと鉄道会社のポスターで、モナコのモンテカルロへ旅行にきませんか?という広告です。
つまりJR東海の「そうだ 京都、行こう。」みたいな感じですね。
背景に見える海はモンテカルロの海岸でしょうね。
幸せそうな美女に、鉄道の車輪のような花輪。
ここに行けば素敵な体験ができそうな予感。これは旅行に行きたくなる!
良く見ると右下には、
PLM鉄道、往復チケット、周遊チケット、家族割往復チケット、豪華列車で16時間、と書かれているようです。
ふふふ。ポスターって楽しい。
ミュシャは様々な日用品のポスターも制作しています。
こちらは発射式(!)香水の広告ポスター。
発射式香水って何?って思ったら実物が展示されていました。
ガラス瓶の中に香水が入っているようですが、どうやってピュッて出すのかな?
使い勝手は悪そうですが、瓶のラベルが素敵なので許しちゃいそう。
復刻してくれないかしら?
ミュシャは大人気すぎて手が回らなくなり「これを見て、みんな真似すればいいんじゃない?」という感じで、装飾資料集を残しています。
ミュシャの秘密大公開という感じの資料集です。現代のイラストレーターさんも参考にしているのかしら?
そして最後に、こんなミュシャもあります。
華やかで緻密で明るいポスターではなく、重々しく暗い絵柄。
ミュシャは1910年に故郷のチェコに帰国し、チェコやスラブ民族をテーマにした作品を制作するようになります。これはそんな時期のものです。
食糧危機と凶作による飢饉で苦しむロシアを救おうと、世界に訴えるためのポスター。
聖母マリアとイエスを思い起こさせるイメージで、キリスト教圏の欧米に訴えかけているそうです。
こんなにロートレックとミュシャの作品をたくさん見たのは初めて。
当時のパリの雰囲気を感じられて、フランスかぶれの私としてはとても楽しかったです。
そびえ立つジャイアント・トらやん
中之島美術館の前でヤノベケンジさんの『SHIP’S CAT』に出会いましたが、美術館の中にはもう1つ、ヤノベケンジさんの作品がありました。
それがこちら。巨大ロボットの『ジャイアント・トらやん』。
全長7.2mの巨大彫刻です。昔は火を吹いていたとか?!
ちょうど横に階段があるので、階段に登って上の方からも見てみましょう。
このお口から火を吹いていたんですね。
ん? 胸の中に誰かがいる。
誰?あなたがトらやん??
この胸の扉も開くみたいです。火を吹くところも見てみたい。
ロートレックにミュシャにヤノベケンジに、素敵な建物自体も楽しめた中之島美術館でした。
雨が強くなってきたのが残念ですが、もうちょっとだけ中之島散歩を続けましょう。
大阪アートの旅
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